1.合コン
私、今並遥香は平凡すぎる日々を送っている。登校して、授業を受けて、帰って、宿題をして…の繰り返しだ。もうちょっと楽しいことはないのだろうか、、。
「はぁ…」
「ハールカッ!」
親友、島田美羽(しまだみう)だ。美羽は、可愛くて、さらにスタイルがいいし、流行りにも敏感。つまり、男子にモテモテってこと。
それに比べて私は…メガネ・スカート丈長めの平凡すぎる平凡女子。
「どうした?」
「ど、どうしたって、話しかけただけだよ。」
「あっ、そう」
「もうそっけないなぁ〜」
美羽との会話はいつもこんな感じ。美羽は男子に人気だけど、誰に対しても同じ態度を取る優しい子。だから人気なのかも。
「で?何か用?」
さっき終わった数学の教科書をしまいながら言う。
「遥香さ、一緒に合コン行かない!?」
「はぁ?合コン?えっちょ待って美羽、あんたマジで言ってんの?」
「それ以外ないでしょうよ」
マジで…?美羽の友達の合コンとか絶対みんな陽キャやん…。
「私に参加しろと?」
「そゆこと!」
「いや、無理無理無理無理、ゼーッタイ無理!」
陽キャだらけの合コンに私が紛れ込むとか、もう、黄色の真ん中に紫がいるみたいなもんじゃん!!!無理だよ…。
放課後………。私はついに来てしまった。場所は最寄駅のカラオケ、「ファンファン」。私は初めてだけど美羽は何回も来ているらしい。
「予約していた島田です。」
「はい。203号室、10人部屋の方ですね。メニューはどうなさいますか?」
「メニューは、ドリンク付き3時間でいいよね」
「あ、うん」
ちょっと待て、ドリンク付きの3時間でたったの¥900だと?マジで?学生割引だからと言って引きすぎでしょ…。
「遥香どれがいい?」
「ドリンクか、歌うならアイスティーにしようかな」
「おけ」
「じゃ、遥香行くよ。」
カラオケルームは2階らしい。
ん?美羽が冷や汗かいてる、どうしたんだろう。
「遥香ぁ…何号室って言ってたっけ?」
「203」
「ありがとう〜。さすが遥香頼りになるぅ」
ガチャ
「よーう!ってその子誰?」
「私の親友今並遥香だよ〜!!」
「へえ、、よろしくねぇ!」
「よろよろ〜」
「よろぴくぅ!」
予想通り全員陽キャ。美羽の隣の隣の子なんて超可愛いじゃん。モデルとかやってんのかな。
「全員揃ったし、早速歌おーぜっ!」
仕切り役は、背の高いスポーツマン系イケメンね。おけおけ。
「じゃあまずは自己紹介の代わりに遥香ちゃんから行こっか。」
「ほえっ!?」
やば。驚きすぎて変な声出た。ここで歌わなかったら笑い者にされそうだなぁ。仕方ない一曲ぐらい歌うか。
「あっはい。じゃあBABYMONSTERの『WE GO UP』
でよろしくお願いします。」
「オッケー。敬語使わんでええよ。」
急に関西弁!?なんだこの人…。
「了解です。」
「え?上手くない?」
「完全にラッパーじゃん。」
「すごっ」
パチパチパチパチ
「すごいね!」
「ありがと」
美羽だけがえっへんってなってる。
「今日はありがとね、じゃあさよなら!」
「はい、さよならです」
よしとっとと帰ろー。
「遥香ちゃん、LINEつなご?」
「へっ?」
あ、美羽が言ってた、なんだっけ松凪晴翔くんだっけ。
「あ、だいじょぶです」
え、待ってかっこよ
「で、では!!」
「うん、じゃあね、遥香ちゃん」
これって…もしやぁ…一目惚れとか言うやつ??