―両面宿儺―
呪術全盛、平安の世を生きた呪術師。死後もなお現世を脅かす「
呪いの王」と恐れられる男。その時代のあらゆる術師が総力をあげても敗れたとされる史上最強の呪術師である。死後、20本の指の特級呪物として残されていたが、2018年6月に当時の虎杖悠仁がそのうちの一本を取り込んだことによって現世に復活を遂げる。しかしその後、羂索による呪術の殺し合い「死滅回遊」を経て、旧御三家の禪院家27代目当主の伏黒恵に受肉し、五条悟との熱戦。人外魔境新宿決戦に完全体への変身を遂げ、虎杖悠仁らに挑むも、黒閃を得て覚醒した虎杖の領域展開により、惜しくも敗北。その後の記録なし。しかし2800年代、なにものかによって宿儺の指が蘇ることになる。なぜ今になって蘇ったのか、そして誰が宿儺の指を蘇らせたのか、、。なんの目的で...。
4月XX日、人外魔境東京。某ビル地下20階。
椅子に座りパソコンに向かってキーボードを打ち続ける男がいる。
???「ニヒッ、、これは、ついてにあのお方のお力が舞い戻ってきたか、、あ、宿儺、、今解放されたな?こっちも早く進めなきゃいかんな、、そうでしょう、、」
椅子から立って小さな神社に手をあわせる。
???「羂索様、、」
そして4月7日、某設立相談事務所前
佐須川「久しぶりだな、虎杖特級術師、」
虎杖「おぉ、総司か、まさかこの任務がお前の受け持ちだったとはな」
佐須川「実は、、」
佐須川が五条たちのほうを向いた
虎杖「そうか、一年生か」
五条「はじめまして!五条迅です!あなたの名前は知ってます!」
黒萩「こんちわ、影華です」
虎杖「『五条』、、旧御三家の生き残りって言ったところか」
五条「てか、どうするんですか、あいつ」
虎杖「そうだな、、。なんであれが」
佐須川「とりあえず戻るぞ 俺達は帰って治療を受けよう。領域内に入ったことによって体が腐食していってるきがする」
五条「治療?」
黒萩「病院行くの?今?ムリムリ」
虎杖「多分、高専に反転術式を扱えるのがいんだろ」
五条&黒萩「反転術式?」
虎杖「・・・。おい、こいつらほんとに旧御三家なんだよな??」
佐須川「まあ、そうだな」
虎杖「じゃあなんで知らないんだよ」
佐須川「さすがに入学2日目に教えてるわけないだろ」
虎杖「それもそうか」
「反転術式」マイナスの呪力とマイナスの呪力をかけ合わせることによって生み出されるプラスの呪力を使い、様々な効果を発揮する。主に治療で使われることが多いが、生み出されたプラスの呪力を自身の「生得術式」に流し込むことによって、術式効果を反転する応用技の「術式反転」の使用が可能となる。
五条「え、でも俺達さ、」
黒萩「これで治癒できちゃうんだけど、」
しかし、2900年には「反転術式」を使用できる人材が激減し続けている。そのため、政府は新たな術師専用治癒装置を作った。
「リバーシブルギア」。反転術式の制度を時計サイズに収めた装置。あるスイッチを押すと自動的に「反転術式」と同じエネルギーが全身に巡り、治癒を可能とする。
虎杖「便利な時代だな」
高専教室にて
五条「あのぉ」
黒萩「いきなり教室に呼び出してなんの用?」
五条「(てか虎杖さんはどこ行ったんだ)」
先程高専に帰るときに、じゃ、の一言で高専内をウロチョロしてるらしいが、六眼で気配が感じられない。
佐須川「紹介しよう。入ってきてくれていいぞ」
そう言って教室のドアがドンッ!と開いた。
佐須川「彼は今この日本で最強の一級術師の...。」
鎖束「
鎖束弦馬だ」
多少焼けた肌に額から右目の下らへんまで傷があり、その右目が赤く黒く光っている。高専生のような服装だが、それはやはり強者。
五条「(まじか、すげぇ呪力量...。術式なしで
戦りあったら確実に俺が負ける..。
絶対強い。それにあの腰に掛けてる日本刀のような呪具..おそらく等級では準1級クラスだろう...。)」
黒萩「あんたまじで肌の焼け具合いい感じね。これが本当の色男ね」
鎖束がギョロリと眼球を動かし、影華の睨む
黒萩「(げっ、やっちゃった)」
五条「(あのバカ!!)」
鎖束「なんか、あったか?」
黒萩「い、いえ!なにも!!?」
佐須川「弦と俺は幼馴染でな、家が近所なんだよ」
五条&黒萩「(弦...。)」
佐須川「なあ弦!今夜は焼肉行こうぜ?」
いつも見せない先生の変な一面を見てしまった感覚だ
鎖束「断る」
きっぱり言ったな
佐須川「こいつは呪具の達人でな、俺と同じ師範に指導されてたから、こいつは呪具の扱い方に慣れてるんだよ。すごいぜこいつ、まじで。」
鎖束「もうその話はよせ..。思い出したくない」
その一言で一気に重い空気になった。なにを思い出したくなかったんだろ。
佐須川「まあてことで、二人には呪具の扱いを知ってほしい。後々役に立つだろう」
五条「(なんだろう..。俺への警戒心が高い気がする」
鎖束「おい六眼。」
五条「あ、はい」
迅を見つめる目はまるでゴミクズやGを見るような恨みや憎しみの目。
五条「(やっぱなんだ..。この人、俺のこと「六眼」呼ばわりして..。そんな嫌いなのか?)」
鎖束「なんでもない..。」
少しの沈黙の間に総司は弦を見つめ、なにかを思い出すように少し見つめる。
高専中庭。
鎖束「てことで、まずは基礎だ。その3級相当の刀の呪具を精一杯振ってくれ。そこからそれぞれ指導する」
五条「りょーかい」
黒萩「まああたしは得意だし、行けるでしょ」
鎖束「刀の刀身に自身の呪力を込めろ..。呪力を込めすぎると
刀自体が壊れるぞ。それをしっかりと
操作しろ」
そこから数時間後。
五条「(まずい、結構バテてきてるな。影華は余裕そうだな。この呪具..これが3級相当とか言ってたな。3級でこれとか絶対嘘だろ)」
黒萩「(こんなもん余裕のヨッチャン案件だわ..。まだまだ行ける!)」
佐須川「おい六眼、バテるな、最後までやれ。残り30分」
五条「はいよ!」
もうやめてやりたいってくらいの返事だ。
それを温かな目で見守る佐須川総司。
佐須川「弦..。頼んだよ」
30分後。練習が終わり休憩時間。
五条「めっちゃ疲れる。タヒにそう」
鎖束「ほう、これで「タヒにそう」か、、それで術師やっていけると思ってるのか?雑魚だな」
軽蔑する目で睨む。
黒萩「こんなんで疲れんなよ。いいトレーニングだぜ?これ」
五条「(あいつほんとすげぇな)」
その時、迅は遠くのほうからなにかしらの気配がした。
五条「(なんだ、嫌な予感がする..。遠くでなにか起きてる....。」
それと同時に佐須川の電話が鳴り響く。
佐須川「どうした――。――!?」
異変に気づいた弦馬は佐須川のほうへ向かった。
鎖束「ちょっと待ってろ...。」
黒萩「なんかあったんかな?」
五条の中で確信に変わった気がした。なにかある。
佐須川「そうか、わかった。今すぐそっちに向かわせる。」
大人二人の会話を眺める休憩中のふたり。
鎖束「どうかしたか」
佐須川「■■が人外魔境に現れたらしい。」
鎖束「!?――。ほんとか?それ」
佐須川「あぁ、しかも結構暴れてるらしい」
鎖束「少なくともそこの住民避難は?」
佐須川「今やってるらしいが、いつ
あれをするかわからん。しかし一挙手一投足が死につながるぞ。」
鎖束「あの特級術師はどこだよ。この学校うろついてんじゃねえのかよ」
その頃、人外魔境「東京」では..。
宿儺「もやはここは人の住める土地ではないな。」
宿儺は今、もうすでにひと気もない呪霊のたまり場のようになった「人外魔境」と呼ばれる東京のスクランブル交差点にいる。
大阪の出来事のあと、東京へ向かい宿儺の指の呪力を追い続け、復活を目論んでいる。
宿儺「ここは呪霊だらけなのだ...なにをしても問題もないなかろう..。」
そう言うと宿儺は手を胸の前に持っていき、手の平を合わせ、中指と薬指を交互に組み、人差し指と小指を立てて合わせる...。そして解き放たれる
「呪術の極地」「最恐の神業」
『領域展開「伏魔御厨子」』
宿儺の背後に様々な生物の頭骨に象られた寺のお堂が出現する。
半径200mの領域内にある呪力を帯びたモノには「捌」を、呪力を帯びないものには「解」を理不尽に浴びせる領域。この領域の術式対象は「この世の物質すべて」である。
それは空間を分断せず、これは「キャンパスを用いず空中に絵を描く」に等しい。そしてスクランブル交差点を中心とした半径200m以内の呪霊、建物、その他すべてのものが理不尽に絶え間なく必中の斬撃が浴びせられる。街は一気に粉微塵になっていく
宿儺「こい虎杖、」
呪術高専
廊下をゆっくり歩く虎杖
虎杖「....。」
佐須川「あ、いた!」
虎杖「どうかしたか」
佐須川「その、今すぐ東京に向かってください」
不思議そうに思う虎杖だが
虎杖「東京って、人外魔境だよな。任務か?」
佐須川「いや、あの、宿儺が...。」
はっとなる虎杖。表情が一変し、なにかを聞き取ったかのように、無言でわかったというように総司の肩をポンポンと叩いた。
虎杖「おい佐須川、
あれ、高専の呪具忌庫にあるか?」
佐須川「あれって...。」
少し考えてはっと浮かんだ呪具..。察するように虎杖のほうを見ると、虎杖は頷いた
佐須川「あるとは思いますけど、結構年代物ですよね。必ずしもあれに術式が刻まれてるかわかりませんよ」
虎杖「大丈夫だ。絶対いける」
虎杖はそう言って走り去った。
高専中庭
休憩中の影華と五条が日陰で休んでいる。
黒萩「まじであの人ら何処いったんだよ」
そう言い終わると五条がすっと立ち上がった。
五条「悪い、ちょっとトイレ」
五条は少し笑って、影華のもとを離れた。
黒萩「おう、いってらぁ」
人外魔境「東京」
宿儺の領域「伏魔御厨子」の境目に虎杖が現着。
それを見つめる宿儺。
宿儺「きたな、虎杖悠仁」
虎杖「なにやってんだ」
鋭い赤く鈍い眼光で宿儺を睨む
宿儺「今の自分の力を試している。少し劣ってはいるが、出力はあんま変わらん。」
二ヒッと笑う宿儺を眼の前に鬼のような形相で睨む
虎杖「こっちこい」
宿儺「行くとおもうか?」
その時、虎杖は懐からなにかを取り出した。
それを見た宿儺は思い出すように笑う。
宿儺「ニヒッ」
虎杖が取り出したのは...
ビブラスラップ。
そして虎杖は落ちていた石を拾い上げ、強く握った。
その石を落とすと同時に、虎杖はビブラスラップを鳴らす。
カァァァン
そのとき、宿儺の視界が領域から外れた場所に移った。それと同時に「伏魔御厨子」が崩壊した。
さらにそれと同時に、佐須川と鎖束、遅れて五条がそれを300m先で感じ取った。
宿儺が顔動かすと横に虎杖がいた。それを認識する前に虎杖は右ストレートで攻撃を仕掛けた。
虎杖「
『逕庭拳』!」
虎杖の打撃「逕庭拳」。
一度の殴打で、人並み外れた身体能力による物理的な打撃と、身体の動きより少し遅れて到達する「呪力の衝撃」という2度のインパクトを相手に与える。
そしてそれにより宿儺は翻弄される。
虎杖「まだまだここからだ」
宿儺に隙を与える暇もなく、虎杖の猛攻にあう。
虎杖はビブラスラップを持ったまま、それを肘で補った。
宿儺「クソが...ニヒッ」
不敵に笑う宿儺は虎杖の連続で襲いかかる打撃を防ぎつつ、攻撃の瞬間を今か今かと待ちわびてる。
そして打撃の少し隙を見逃さなかった宿儺は虎杖に攻撃をしようと思ったそのとき、虎杖も攻撃されると察知してビブラスラップを落とした。落ちた衝撃でビブラスラップがまたもや東京に鳴り響く。
カァ―――ン!
宿儺が打撃を繰り出す直前に宿儺と虎杖の位置が入れ替わる。
虎杖はビブラスラップに上乗せの縛りを課すことで、入れ替え回数を一回に絞った。
そして宿儺はそれに反応できず、少しのフリーズを起こす。
宿儺「!?」
宿儺は察知した。虎杖の中で巻きこる「呪力の核心」
虎杖は右の拳に呪力の流し込み、拳をさらに橙色の呪力で纏う。
虎杖悠仁はやはり愛されている。黒い火花に。
『黒閃』
打撃との誤差0.000001秒以内に呪力が衝突したとき空間は歪み、呪力は黒く光る。平均で2.5乗の威力。
宿儺は力を取り戻して間もない。故に今の宿儺にとって今の虎杖の「黒閃」は大ダメージ。
宿儺「やってくれたな..ッ!!」
それでも宿儺を睨む虎杖
そのとき、向こうから佐須川と鎖束、それに五条もやってきた。
佐須川「虎杖!」
鎖束「あれが宿儺か」
鎖束は初めて目撃する宿儺を睨む
五条「(結構やり合ってたのか?宿儺の呪力消費量がかなり多い。そしてあの街、焼け野原みたいにボロボロ。おそらくさっき高専で感じとったのは、宿儺が領域を展開したから。宿儺の術式は...斬撃か。領域は必中効果があるって聞いたな。多分宿儺の領域の必中効果は斬撃だと思う。そして街はボロボロ。納得だな。多分虎杖さんとの戦闘で領域が破壊されたか、自身で解除したか。今はそんなことどうでもいいけど...。とりあえず、今は眼の前に集中しろ!)」
これで3対1の状態となった。
宿儺は反転術式で先程の虎杖からの傷を治す。
さらに宿儺は隠し持っていた「宿儺の指」を取り出す。
佐須川&鎖束&五条&虎杖「!!?」
特級呪物「宿儺の指」は2019年にほぼ消滅されたと思われいた。がしかし、何者かの目論見によって複製されたのだ。そしていま現状、この世に存在する「宿儺の指」は10本。そして今宿儺が飲み込もうとしているのは彼にとって体内の指と合わせれば2本である。
佐須川「(隠し持っていたのか!しかしどこからだ。)」
空気が一気に重くなる。
宿儺「さて、本番はここからだ。始めようか」
to be continued...。