番外編2 炎の過去
意外といい人生だったな...
でも、
やっぱり死ぬのは怖い。
もし、できるのなら、
生き返って普通の人間の人生を送りたい―
―この日、私は死んだ。そして、生まれた
ある時、先祖代々神に仕えている一族に娘が生まれた。親はその子に【炎】と名付けた。
その数年後、彼女の親はありもしない罪を着せられ、娘を連れて山へ籠もった。だが噂を信じ切っていた人々はそんなことも気にせず被害者を追い詰める。炎が18歳になったとき、ついに容疑者は家を燃やそうとした。だが、何かの力なのか、家も山も燃えなかった。だが容疑者それだけでは終わらない。まだ残っている。逃げ続けた罪人を殺せと、炎の親を殺した。そのこどもが見ているにも関わらず。だが炎は恨まなかった。憎みもしなかった。ただ、自分が親を守れなかったことをずっと後悔していた。本当は何も悪くないのにも関わらず。
数日後、散々炎を苦しめてきた村で大火事が起こった。普通の人間ならば絶対に助けようとはしないが、彼女は違った。
なんと、燃えている家に生身で入って中にいる人を助けたのだ。自分には炎のトラウマが残っているというのに。
結果、この大火事での怪我人、死者は0人となった。炎は流石に疲れたのか、瓦礫にもたれかかって眠った。
その次の日は、雪が降っていた。
まるで、炎の疲れを癒やすかのように。
その後、炎は刺されて死んだ。
白い雪が赤色に染められていくのを見ながら、炎は思った。
意外といい人生だったな...
でも、
やっぱり死ぬのは怖い。
もし、できるのなら、
生き返って普通の人間の人生を送りたい―
そのまま炎は死んだが、神の御業としか思えないことが起こった。
生き返ったのだ。
炎も最初は信じていなかったが、すぐに把握したようだ。こうして炎は不老不死となった。