未定
∂ねこ

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1話 森の奥の小さな家

第2話 / 全2話 · 980字 · 約2分
「……え!?」それが、僕がその日最初に出した声だった。
学校からの帰り道、いつもの通学路を歩いていたはずの僕は、なぜか見知らぬ鬱蒼とした森の中にいた。
そして目の前には、大きな耳をピコピコと動かし、お魚マークのバンダナマフラーを巻いた、真っ白な毛並みの男の子が立っている。
「おい、クララ。ぼさっとするな。……まぁ、急に連れてきて悪かったとは、思ってるけど」男の子――ツララは、ぶっきらぼうに腕を組んで顔をそむけた。
よく見ると、彼の大きな耳やもふもふの手足、尻尾には綺麗な青いラインが入っている。
「ちょっと待って、ここどこ!? なんで僕の名前知ってるの!?」
「うるさい、質問攻めにするな。……とにかく、こっちに来い」ツララに促されて森の奥へと進むと、突然視界が開けた。
そこにあったのは、青空に映える三角形の大きな屋根と、温かみのある木材で造られた、それはそれは可愛らしい一軒の家だった。
「うわあ……可愛いお家……」「……べ、別に。俺が建てたわけじゃないし。ていうか、可愛いって言うな」ツララはお魚マフラーにガバッと顔を埋め、可愛い肉球のある手で顔を覆って「うっ、うるさい!(照)」と耳まで真っ赤にしている。
氷の魔法が使える神様のくせに、ずいぶんと照れ屋さんな性質らしい。
木の温もりが心地いいリビングに案内され、僕は出された冷たいお茶を飲みながら、ようやく一息ついた。
「それで、僕はなんでここに呼ばれたの? 僕、普通検定があったら1位を取れるレベルの、ただのノーマルなケモなんだけど……」
僕が恐る恐る尋ねると、ツララは真剣な目付きになって僕を見つめた。「クララ。お前にしか頼めないことがある。……この世界に散らばった、俺の『仲間』を探してほしいんだ」「……(ぽかーん)」
仲間? 神様の仲間って、まさか他の神様のこと?世界に3人しかいないという能力者を探す旅に、なぜか「超普通」な僕が巻き込まれようとしていた。
「別に、お前がどうしても嫌だって言うなら、無理にとは言わないけど……。でも、お前となら、行ける気がしたんだ」ツララはツンとした声で、でも少しだけ寂しそうに、長い尻尾を小さく揺らしながら呟いた。
こうして、普通すぎる僕の日常は終わりを告げ、ツンデレな氷の神様との、騒がしくも特別な旅が始まるのだった――。
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