昨日見た夢の話
523字 · 約2分
『土の中の君と、草むらの君』
道端で、オケラとヒシバッタが寄り添っていた。
2匹はずっと一緒にいた。
種は違う。
それでも、二匹は仲良く寄り添い、互いに惹かれ合っているようだった。
その様子を、私は道端から
「異種間ラブストーリーってやつ?」
そんなふうに思いながら、二匹を眺めていた。
けれど、あるときヒシバッタはアリと出会った。
二匹は少しいちゃつくと、そのアリは別のアリとイチャイチャしながら草むらへ消えていった。
それでも、オケラとヒシバッタはまた一緒にいた。
寄り添って、ずっと一緒にいた。
ヒシバッタも、オケラのことが好きだった。
だからこそ、二匹はしばらくの間、同じ時間を過ごしていた。
けれど最後にヒシバッタが選んだのは、同じ種のヒシバッタだった。
ヒシバッタは、同種と結ばれた。
2匹の恋は、そこで終わった。
私は道端から、その二匹を眺めていた。
そして思った。
「あぁ……やっぱり同種がいいよね……」
オケラは、ヒシバッタを好きだった。
ヒシバッタも、オケラを好きだった。
それでもヒシバッタは、種の存続を選んだ。
昆虫は種の繁栄のために生きている。
仕方のないことだったのだ。