十四話
第16話 / 全15話 · 840字 · 約2分
5年後
−−ありのまま視点−−
「おいで!」
「うん! ぎゅ〜!」
「ぎゅー」
「幸せだぁ…!」
「そっか、よかった」
「莉音は?」
「うん、あたしもだよ」
莉音は、あれから震えながらも前に進もうとし、仲良くなった友達には、自分の抱えていることを話すようになった。そうして、琴葉というバイセクシュアルの女の子と仲良くなり、二人がお互いに進みだした結果、恋人になることができた。…幸せそうだね。君は、また誰かを幸せにすることができたんだ。この先、もしその幸せが壊されたとしても、幸せだったと言う事実は変わらない。
「これとかいいんじゃね?」
「そうかな…」
「うん、やっぱり似合う」
「ふふ、ありがとう」
美桜は、『自分』を持とうとして、個性を大切にし、女の子としての振る舞いをやめて、周りには、自分を男として扱ってほしいと言った。両親にも勇気を出して、自分の性自認のことを言っていた。
玲音は、周りに可愛いもの好きだと言うことを言うようになって、似合うための努力もして、可愛いものを身につけるようになった。最近は、美容師になるために頑張っている。たくさんの人々に、可愛いやかっこいいを届けたいらしい。
そして…
「今日は何するの〜?」
「んー、何がしたい? 今日は望愛の誕生日なんだから」
「私は、柊真が考えてくれたことを一緒にするのが一番楽しみ!」
「じゃあ、そうしよっか。まずはあそこ行こう」
「うん!」
望愛と柊真は、お互いを支え合うようにして、上手くやっているらしい。今まさに、楽しそうに過ごしている。
みんな、それぞれの速度で、ゆっくりと幸せを掴もうとしている。
「みんな、『ありのまま』を出せていて、よかった」
この世の中は、『普通』と『普通じゃないこと』で分けられている。楽しみや喜びは見られるが、それと同時に悲しみや苦しみも、よく見られる。だから、ぼくは行かなければいけない。今度は、君のもとに。