空白の一年間と手紙
その一年間、私はただただやらなければならない
最低限のことだけをして過ごしていました。
それ以外の時間は、
自分の知っている兄と姉のことを、ずっと考えていました。
それから、文字の勉強も頑張りました。
……頑張った、というより、
それしかすることがなかったのだと思います。
時間は、静かに過ぎていきました。
一年と一ヶ月が経とうとしていた頃、
突然、母にこう言われました。
「外に出て、郵便受けを見てきて」
この一年の中で、
母にそんなことを言われたのは初めてでした。
少し驚きましたが、
私はあっさり「いいよ」と答えました。
その時は、特に何も感じていなかったのです。
郵便受けの中には、
一通の手紙が入っていました。
——私宛の、手紙でした。
中には、こう書かれていました。
紗良へ
いつも遊んでくれてありがとうね!!
そろそろ誕生日かな?
この手紙を書いた理由はね、
感謝とお礼を伝えたかったからです。
いつもお姉ちゃんとお兄ちゃんと
遊んでくれてありがとうね。
本当に嬉しかったし、楽しかったよ!!
そして、これをいつ目にすることができるか
わからないけど……
本当にごめんね。
ただただ、ごめんね。
紗良は、何も気にしなくていいからね。
お兄ちゃんとお姉ちゃんのことを気にしないで、
保育園に行ってね。
あと一、二年経てば小学校かな?
おめでとう!!
これからも……
内容は、とても簡単なものでした。
でも、私はその場で、涙が出てきました。
まだ、どうしたらいいのかは分かりませんでした。
不安も、消えたわけじゃありません。
それでも——
その不安が、少しだけ和らいだ気がしたのです。