おかえり
第11話 / 全11話 · 990字 · 約2分
〚何もかも持ってるくせに、逃げようなんて。そんなの許さない。〛
あなたと比べたら、私には何もないのに
〘白使〙
黒使兎猫が、人間界に逃げた
六枚羽天使なのに
使命があるのに
あなたは天才なのに!
私はまだ、二枚羽なのに
私は、使命を果たしているのに
天才だったはずなのに
見つけ出す
そして連れ戻す
黒使兎猫が人間のフリをするなんて耐えられないから
【兎猫】
視線を感じる
天使界の頃からずっと。
同じ気配がする
君は誰?
〘白使〙
みつけた
やっぱり天使が人間に擬態なんてできるはずなんてないんだ
…何故だか悪魔もいるけど。
でも私は 彼女が一人になる時間を知っている
〚黒使兎猫〛
ひさしぶりに名前を呼んだ気がする
【兎猫】
〚黒使兎猫〛
…え
「…誰?」
まるで僕を反転したような見た目で、いや違うそんなことより
なんだ
知ってる
この
気配を
〚私と一緒に天使界に戻ってきてもらう〛
口元に薄く、そして心の底から幸福を感じていそうな、笑顔を浮かべていて
怖いほどに、まるでフィギュアのほうに綺麗だったからこそ鳥肌が立った。
「…何の話?天使界って…僕はただの人間ですよ」
〚…ただの人間?〛
ちょっと露骨かな…
〚あなたが人間なんて、それもただの人間だなんて、そんなの私が許さない〛
やばい、なんか、地雷踏んだ
「…君は誰?」
〚……おぼえて、ないの?〛
どうしてそんなに、驚くの
〚私があなたを忘れた日なんて、あの日からたったの一度もなかったのに〛
がし、と腕を掴まれる
〚…とにかく。帰るよ〛
「いっ…わ、わかった、わかったから、書き置きくらいさせてよ!」
〚…………私がそばにいる状態でならいいよ〛
チッ、逃げられなかった
途中で正装に着替えさせられた
なんで僕の改造正装もってんの
「…夜兎ちゃん、まだ起きてたの」
「誰』
〚私のセリフなんだけど〛
バチバチしないでよ……
「…夜兎ちゃん。あのね、僕、天使界に帰ることになっちゃった」
「…ついてく』
「うーん……好夜と一緒にいてほしいかも」
「………………………わかった』
長いな
「ありがと。…大好きだよ、夜兎ちゃん。…好夜を、よろしくね。」