ありのまま
蓮翔

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八話

第10話 / 全15話 · 1,071字 · 約3分
−−望愛視点−−
 そうしてみんなが別れた後、私は今、こうして神様と二人きりでいる。とにかく、神様にはたくさん聞きたいことがあった。
「ねぇ、神様」
「ん?」
「神様って、他の人にも姿は見えるの?」
「んー、ぼくが許した人だけ見れるかな」
「神様って、いつもここにいるの?」
「いるっちゃいるけど、姿を見えないようにする時もあるし、寝てたり君を見てなかったりする時もあるかな」
「神様って寝るんだ!」
「必要はないけど、一つの趣味や休養としてね〜」
「神様って、できることが多くて人間とは違うけど、なんだか似てるね」
「……。そうかな?それはよかった」
 神様は意味深な沈黙の後、微笑みながら言った。
「あ、そういえば、一番気になるんだけど」
「うん、なにかな?」
「神様って、心が読めるの?」
「うーん…、読もうと思えば読めるけど、ぼくは進んで読もうとしないかな」
「どうして?」
「誰にだって、誰にでも隠していたい秘密がある時がある。ぼくは、わざわざそれを暴こうとしない。でも、誰かにはわかってほしいとその子が願う時、ぼくはその子の心を読んだり過去を見たりする」
「え、でも、心を読まないんじゃないの?なんで願いがわかるの?」
「最初に言ったでしょ?君たちの心の叫びを聴いたって。心の叫びや強い願い、想いは自然と聴こえるんだよ。なんて言ってるのかもわかる。そういうものなんだ」
「へー…。あ、そういえば、なんで私たちの名前知ってたの? 心を読んだの?」
「ううん、読んでないよ。例えば、望愛。君は家族の名前を知るために、わざわざ聞くかい?」
「いや、聞かないよ」
「そう、自然と覚えてるはずなんだ。ぼくにとって、君やみんなは家族だ。だから、聞かない。自然と覚えてるから」
「えぇ!? この世界中の人間を!?」
「うーん、まぁ、ぼくが担当している地域は世界中ではないけど、ある程度は覚えてるよ。少なくとも、担当している地域のみんなの名前は覚えてる」
「地域とかあるんだ…。でも、すごいね。てことは、神様は他にもいるの?」
「うん、ぼくだけじゃないよ。でも、人間や他の生物ほど数があるわけではないけどね…。まぁ、君のクラスの人数分くらいかな」
「そうなんだ…! え? てことは、神様にも名前があるってこと?」
「うん、そういうことになるね」
「え、教えて教えてー!!」
「仕方ないなぁ…。でも、秘密だからね。みんなに言うのは最後なんだから」
「は〜い」
「ぼくの名前は……」
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